業種を問わず、顧客対応の質は企業の印象や信頼に直結します。特に電話対応は、ファーストコンタクトとなることも多く、迅速かつ丁寧な対応が求められます。しかし、小規模な企業では人的リソースが限られており、電話を取りながら顧客情報を探すのは容易ではありません。

今回は、東京都内で石材業を営む中小企業が、電話対応の効率化を目的に日立製ビジネスフォンとCTIアシストを導入し、業務改善を実現した事例をご紹介します。

この企業は東京都に本社を構える、従業員数10名未満の石材業者です。日々、お客様や業者から多くの電話がかかってきますが、電話番号だけでは誰からの連絡かすぐに判断できず、顧客リストや過去の記録を手作業で検索する必要がありました。

社長様はこう語ります。

「お客様に“少々お待ちください”とお伝えしてから、別のファイルを開いて探す作業がどうしても発生していました。」

このような状況は、業務のスピードを下げるだけでなく、対応の質にも影響を及ぼしかねませんでした。

この課題を解決するため、導入したのが日立製ビジネスフォン「ET-XIシリーズ」と、CTIアシストです。

• ・ビジネスフォン「ET-XIシリーズ」：多機能で拡張性の高いビジネス向け電話機
• ・CTIアシスト：着信と同時に、PC上に顧客情報を自動表示させるソフトウェア

特に注目すべきは、 Excelシートに蓄積された顧客データとの連携機能です。Excelに登録された電話番号と着信番号を自動的に照合し、該当の顧客情報をポップアップで即座に表示します。

この企業が導入を決断した理由のひとつは、現在使用中のExcelファイルをそのまま活用できるという点でした。特別なデータベースソフトを導入する必要がなく、従来の業務フローを大きく変えずに済むことが、大きな安心材料となりました。

また、複雑なシステム構築や高額な初期費用が不要で、必要な機能をピンポイントで導入できるコストパフォーマンスの良さも評価されました。

CTIシステムの導入後は、着信と同時にPCの画面に顧客情報が表示されるため、電話応対のスピードと正確さが飛躍的に向上しました。

「電話を取った瞬間に“○○様、いつもありがとうございます”と応対できるようになりました。お客様も“ちゃんと把握してくれている”と喜ばれます。」

また、従業員側も心理的負担が減り、業務効率がアップ。社内の業務フローもスムーズになり、電話対応にかかる時間が約半分に削減されたという声もありました。

今回の導入事例では、主装置やCTIシステムの基本機能を活かしながら、既存の顧客データと連携したシンプルな仕組みで、電話対応を大きく改善することができました。

確かに設定作業などに一部費用はかかりましたが、高額なシステム構築をすることなく、「必要な機能だけを手軽に導入できる」というメリットを実感されています。

今後も業務効率化を図りながら、より良い顧客サービスを提供していく基盤として、本システムは大いに活用されていく見込みです。

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